敷地延長のデメリット

さて、敷地延長のデメリットを個別に見ていく。先の記事では、以下の3つを挙げた。

・得てして陽当たりが限定的

・玄関が決まっているので、取れる間取りが限定的

・新築の場合は工事を先行して行わないと建てるのが大変

まずは陽当たりが限定的の件。

都内で新築を建てるとなった時、よほどのお大尽でなければ、広い庭を持つことはできないし、建ぺい率ギリギリで建てたいという心理が働くので、どうしても隣接する家との距離が近くなる。

実は(建築基準法ではなく)「民法」において

境界線から五十センチメートル以上の距離を確保しなければならない

といった法律がある。

逆に言うと、自身の敷地の一番外側から50cmまでは家を建てていいことになるし、お隣さんも同じ基準で作るとその距離は1mしか無いことになる。

結局、自分の家の陽当たりは隣接する建物が作る日陰の影響を大きく受けるのだが、旗竿地は基本的には竿の部分以外は他の家に面しているため、四方からこの日陰の影響をうけてしまうので、以前見に行った旗竿地の家では1階がほとんど日陰になってあまり使い物にならないといったことが起きてしまうのである。