物件価格の落とし穴

契約した物件は、土地と建物込みで値引き前5,780万円というものだが、これはモデル価格であり、実際には、土地と建物とでそれぞれに価格設定がされている。

これまで接してきていたオープンハウスは1部上場の営業会社であり、土地の購入や開発、建築を行うのはオープンハウスディベロップメントという子会社である。土地の所有はオープハウスディベロップメントが行っているので、契約先もオープハウスディベロップメントということになる。

このオープハウスディベロップメントに建築を依頼した場合の金額であり、建築条件付き(指定の事業者で建築することが既に決められていること)物件ではないので、工務店は自由に選ぶことができる、というのもこの土地の一つのメリットではあった。一方で、オープハウスディベロップメントで家を建てれば、地盤が弱かった際の土地改良工事などもここに含まれるということで、追加出費のリスクはかなり小さくなる。

またこれは、契約後に色々工務店や建築会社と会話をしていて分かったことだが、オープンハウスでは土地で利益がでるような価格設定にしており、建物価格はかなり割安な設定になっている。おそらくこれは決算も絡むと思われる。というのも、新築の場合、不動産価格の大半を占める土地の方が先に契約が成立し、その後半年以上先に引き渡しとなる建物に比べて予算計上を前倒しできる。

仮に土地と戸建で6,000万円の物件があった場合、土地4,000万円、建物2,000万円で売るより、土地5,000万円と建物1,000万円で売る方が、企業はキャッシュフロー的には好都合になる。

そんなカラクリもよくよく考えずに、物件価格総額だけを見ていると、おいおい少々苦い思いをすることになる。