ショールーム[1] エイダイ後編

工務店からの提案書を持って、エイダイのショールームに実際の建具を見ようとやってきた。ドア、フローリング、キッチン、階段などが整然と並んでいるが、結局はパーツパーツである。ドアが陳列されたエリアは、床が様々な色になっており、床とのバランスもわかりやすいような工夫がされている。

が、、いざ自分の家でどれにしようかと考え始めると、判断が難しい。。

上に書いたような床の工夫はあるし、確かにデザイン性の高いドアもたくさん並んでいる。木製ドアであれば、横木目と縦木目で価格も違ったりして、選択肢は豊富に存在するのだが、リビングならリビングの全体像があって選ぶわけではなく、パーツだけをみて判断することになるからである。

フローリングサンプルは持ち歩き可能なサイズになっていたので、せめて「ドアの色は床とセットで考えたい」と思ったものの、工務店より「フローリングはぜひ東洋テックスで」という話もあり、ここでは一緒に選べない。

で、思い出してみる。

「実家のドアってどんなだっけ?絨毯の色との調和ってしてたっけな?」

ドアの色は濃い茶だったこと、絨毯は薄い茶だったことはなんとなく思い出すのだが、ドアのデザインが思い出せない。

結局そういうものかもしれない。めちゃめちゃこだわったところで慣れてきてしまえば、それが普通になる。奇抜な色さえ選ばなければ日常と化すだろう。

結局この日は、2階のリビングと寝室をつなぐドアだけ少しグレードを上げた方がいいかな、という程度のインプットと色もだいたいの目処だけをつけてエイダイのショールームを後にした。